プミちゃんが土星水族館の面接を落ちてから数週間が経っていた。
気が付けば、今年も残す所あとわずかとなっており、世間では年末ムードが漂っている。
プミ家では大掃除が一段落し、(主にプミちゃんのお母さんがやっていたのだが…)
家族でくつろいでいた所、玄関の方から父の悲鳴にも似た大声が聞こえてきた。
どうやら、大掃除に紛れて地球からある物が届けられていたらしい―――。
「父とモチとプミと」のちょこっと補足
父が大きなモチの世話をしている間、プミちゃんは、餅のおすそ分けを期待していた。
なんといってもその餅のサイズは、二個分はあるのだ。
一人で食べるには少し大きく、二人で分け合う位が丁度いい、そんなサイズのお餅で、
一人で食べるより、二人で食べる方が美味しさも分かち合える、そんなサイズのお餅だ。
そして父は、モチを一人で食べた。